ギリシャ&ギリシャ神話の展開と変容

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ギリシャ共和国(ギリシャきょうわこく)、通称ギリシャは、ヨーロッパの南東、バルカン半島最南端部に位置する共和制国家である。半島南部およびペロポネソス半島に加えエーゲ海を中心に存在するおよそ3,000もの島によって構成される。北は西からアルバニア、マケドニア共和国、ブルガリアと、東はトルコと国境を接している。本土の周囲は東にはエーゲ海、西はイオニア海、南は地中海に囲まれている。

ギリシャは地中海文明のルーツの一つであり、複数の文明の接点に位置する国としてヨーロッパ、アフリカ、アジアの歴史に大きな影響を与える。

現在のギリシャは国連、EUおよびNATOの加盟国である。1896年と2004年には首都アテネで近代オリンピックが開催された。

ギリシャ神話の展開と変容

古典学者ピエール・グリマルはその小著『ギリシア神話』の冒頭で、「ギリシア神話」とは何を指す言葉かを説明している。グリマルは、紀元前9-8世紀より紀元後3-4世紀にあって、ギリシア語話圏で行われていた各種の不思議な物語、伝説等を総称して「ギリシア神話」とする[106]。これは甚だ曖昧な定義であるが、「ギリシア語話圏」という限定によって説明に意味が出てくる。この広範な神話圏はしかし、紀元前4世紀末または前3世紀初にあって内容的・形式的に大きな変容を経過する。一つのは文献学の発達と、書物の要約作成によってであり、いま一つは、生きた神々への敬神の表現でもあった詩作品などに代わる、娯楽を目的とした作品の登場によってである。

文献学と娯楽作品

プトレマイオス1ギリシアの諸ポリスは、アレクサンドロスの統一とオリエント征服によって事実上消滅した。名目的に諸ポリスはなお存続していたが、それはもはや新しい文化や制度を生み出す生命を失った廃墟であった。アレクサンドロスはエジプトに自己の名を付けた新都を建設した。エジプトを継承したディアドコイの一人プトレマイオスはそこに世界最大と称されたアレクサンドレイア図書館を建造し、夥しい蔵書の収集に着手すると共に、ヘレニズムの世界に優秀な学者を求めた。今日伝存する多くの古代の文献・文書はこの時代に編纂され、あるいは筆写され写本として残ったものである。

図書館はアレクサンドレイア以外にもペルガモンなどが著名であった。図書館は鎖されていたとはいえ、高い評価を受けた作品は、筆写されて、教養人・貴族などに広がっていった。図書館は大量の書物について、その内容要約書をまた編集していた。長い原著を読むよりも、学者が整理した原著の要約を読むことで、無教養な俄成金などは自己の見せかけの知識を喧伝できた。あるいは諸種の伝説について、主題ごとの見取り図を与えるために書籍が編纂された。このような「集成」本のなかでも、もっとも野心的であったのが、紀元前2世紀のアテーナイの文献学者アポロドーロスのものと長く考えられていた、プセウド・アポロドーロスの『ビブリオテーケー』(ギリシア神話文庫)である。

一方、帝政ローマ期の貴族や富裕な階層の人々は、古代ギリシアの神々への崇拝や敬神の念とは関係なく、純粋に面白く色恋の刺激となる物語を好んだ。これらの嗜好の需要に合わせ、オウィディウスなどは、神々への敬神などとは無縁な、娯楽目的の『変身物語』や『祭暦』などを著し、また同じような意味でアプレイウスは『黄金の驢馬』を著した。オウィディウスの書籍はギリシア神話全体を扱うもので、体系的な著作とも言え、しかし気楽に読むことのできる短いエピソードの集成であった。

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